アースジェネター菌(EG菌)
乳酸菌、納豆菌など、もともと山の腐植土に存在する菌をあつめた複合菌です。
複合菌にした理由は、単菌だと耐性ができるため量を増加していかなければならなくなり、効果の面でもコスト的にも有利であるからです。
牛体内での働き
牛の胃の中は、嫌気状態、水分80%、体温39℃で、EGが最も働きやすい環境になっており、醗酵が促進されます。給与すると、一次的な効果として、まず腸内で乳酸菌が爆発的に増加し、悪臭をだす菌(腐敗菌)が減少します。糞尿の悪臭のもとは有毒ガス(硫化水素、アンモニアなど)といわれています。
油分やタンパク質が腐敗菌によって分解されると有毒ガスと有毒物質が生成されます。
一方、EGを給与した場合、酵母などの働きによって、これらは水と二酸化炭素に分解され、これが乳酸菌の安定につながります。また、有害物質が減少するため、2次的な効果として肝臓の働きが楽になります。
牛乳の乳脂肪分の増減はあまりありませんが、コレステロールは減少します。
また、健康に良いとされる固まりにくい不飽和脂肪酸が増え、健康に悪い固まりやすい飽和脂肪酸が減少します。
牛の体調について
1ヶ月くらいは体細胞に影響するため状態は不安定ですが、しばらくすると必ず落ち着きます。→長い目でみることが重要(最低3ヶ月)
※においと堆肥にについては必ず変わります。嗜好性は良く、糞がきめ細かくなります。
※食欲、吸収力が上がるため、乳量・乳質は向上するはずです。
アースジェネター使用状況
全国で約10万頭、十勝では約2.5万頭の牛に使用されています。
家畜別で見ると、乳牛5割 肉牛3割 豚、鶏各1割の割合です。
豚と鶏への使用は主に九州方面で悪臭の防止が目的で使われています。