1 バイオダイナミックな生活 | 2 シュタイナーとは |
3 シュタイナー教育とは | 4 食事について |
5 人智医学療とは| 6 バイオダイナミック農法とは | 7 種まきカレンダーとは | 8 調合剤とは |
9 バイオダイナミック農法のその後 |
10 バイオダイナミックを実践しているところ |
人智学医療の目標は、患者の自然治癒力
を助けることです。
人間を身体的要素、生命的要素、心魂的要
素、そして精神の4つの要素の総体としてとら
え、それぞれの要素に向けて治療します。
ですから、人智学医療は、生命的要素を経由して
作用させるホメオパシー的な薬剤に加えて、基本的に
患者の心魂的要素への様々な芸術療法も行われます。
芸術療法では、最終的な作品が重視されるのではなく、その活動を通してそ
の活動がどのように患者に影響を及ぼすかが重視されます。
人智学医療では、音楽療法、絵画療法、彫刻や粘土療法が行われます。またオイリュトミーと呼ばれる運動芸術療法も行われます。音楽は精神から心魂的要素へ、絵画は心魂的要素から生命的要素へ、彫刻や、粘土療法は人間の身体的要素から肉体への働きかけ、オイリュトミー療法は、人間全体を身体によって現す事ができます。ですから人智学の医者は、患者の症状に合わせて、その芸術治療方法を処方します。
また、患者がカウンセリングを通じて、自分の生活スタイルについて新たな洞察を得て、それが生活スタイルを改善しようという患者の決意を促すかもしれません。但し、人智学医療は通常の医学的知識と経験をふまえたものであり、その上に患者の身体的要素だけでなく精神的要素をもみるところにあり、代替療法ではありません。ですから、人智学利用の医者は、通常の医師の資格を得てから、又更に人智学医療の観点(生命的要素、心魂的要素、精神)からの医療技術を学びます。
このようにして、人智学医療の医師は、患者の精神、あるいは自覚的自我に直接働きかけます。
現在、人智学医療がもっとも広く行われている国は、ドイツ、
オランダ、スイス、で、いくつもの大病院や多くの一般開
業医で行われています。英国では、人智学医療は国の
医療制度の範囲内と範囲外の療法で行われていま
す。日本でも、数名の人智学医療の医師がおり、
シュタイナー学校の校医としても活躍されています。
参考:「シュタイナー医学入門」
マイケル・エバンズ 群青社