市販牛乳のほとんどは120℃、2秒で殺菌されています。この殺菌法ではタンパク質が熱変性を起し消化吸収が悪くビタミン、ミネラルも壊れてしまいます。特に日本人には乳糖不耐症が多くせっかく牛乳を摂っても栄養にならないケースが多くなります。牛乳を飲むならパスチャライズド牛乳にしましょう。
- 今の乳牛の飼い方は牧草のほかに輸入の餌を食べさせ一頭で一年に10,000リットルぐらい搾ります。多い牛は18,000リットル搾る牛もいます。7,000リットルぐらいで大事に絞ると7年から8年絞れます。しかし10,000リットル以上搾ると3年ぐらいしか持ちません。経済は牛にとっても過酷です。不健全な飼い方をした牛は菌数も多く超高温殺菌でなければ出荷できません。
輸入の餌はポストハーベスト、遺伝子組換です。北海道でも一部の生産者が遺伝子組み換えでない餌を使って牛乳を生産しています。
- テレビの宣伝では牛はのんびり放牧されていますがこのような牛は少数派です。牛舎でも昔ながら一頭、一頭つなぐスタンチョン方式から最近はフリーストール方式に変わってきています。建物に区画を作り牛が自由に行き来できるようになっています。時間になるとパーラーという乳を搾る場所に並んで搾乳します。しかしフリーストールはコンクリートの上に敷きわらが少しひかれているだけで、さらに穀物の摂取量が多いので乳の量が多く、大量に水分をとるため下痢状態でそこから出る糞尿はひどい時にはヘドロ状です。
- 最近は放牧を主体に牛を飼う農家が少し増えてきています。放牧の場合乳量は70%ぐらいです。しかし牛乳の品質はよくてもほとんどは区分されず混ぜて出荷されており、残念なことです。
- パスチャライズド牛乳は63℃、30分(低温長時間殺菌法)か72℃、15秒(高温短時間殺菌法)で殺菌された牛乳のことです。超高温殺菌乳(120℃、2秒)は健康の役に立つかどうかわかりません。パスチャライズド牛乳を飲みましょう。
- 化学肥料と農薬を使わないで育てた牧草を使っている「あすなろ牛乳」は最も安全な牛乳の一つです。
- 日本人の70%が大人になると乳糖を分解する酵素が少ない乳糖不耐症だといわれています。乳糖不耐症の人は牛乳を飲むとおなかがごろごろします。低温殺菌乳は乳酸菌が生きているのでごろごろは少なくなります。またヨーグルトなどの発酵乳は乳酸菌により乳糖が分解されるのでごろごろの程度はさらに小さくなります。