塩は料理の味付けだけではなく、保存や殺菌など食のあらゆる場面で活躍しています。
現代では、健康のために塩を摂りすぎてはいけないということが良く言われています。確かに精製塩などの高純度な塩化ナトリウムを多量に摂取することは体に負担をかけますが、塩を全く取らないことが正しいということではありません。
塩は人間の体に不可欠なものであり、間違ったやり方での減塩が最近の病気の原因の一つとも言われています。ミネラルを豊富に含む自然の塩を適量に取ることは、体の調子を整えることに欠かせません。
また美味しい塩とは塩化ナトリウムの純度が高すぎず、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化カリウム(すべて海水に含まれるミネラル)のバランスが取れているものです。このような塩は塩辛みの中にほのかな甘み、苦み、酸味が感じられ、さわやかな味となります。
塩の種類
自然海塩(ナチュラル・ココが主に提案する塩は自然海塩です。)
自然の力を利用して海水から直接つくられる塩。海水を釜で煮詰めたものや、天日で結晶化させたものなどがあります。精製された塩と違い塩化ナトリウムの純度が低く、マグネシウムやカルシウムなどのミネラルを豊富に含んでいます。(海の精 赤ラベル・海の精 青ラベルなど)
再生加工塩
一般的に「自然塩」と呼ばれているのがこの再生加工塩です。原料は主に海外の天日塩や岩塩が使われ、これを洗浄、溶解し加工します。(シママース・赤穂の甘塩・伯方の塩など)
岩塩
岩塩とは海底が地殻変動により隆起し、それによって閉じ込められた海水が干上がり、結晶化した塩が地層に圧縮されたものです。直接採掘されたり、一度溶かして加工されたりします。(オーガニックソルト&ペッパー)
湖塩
塩分を多く含む湖から採取される塩。湖の周辺に結晶化した原塩を再加工して使われます。塩分の高い湖として有名な死海でも採取されますが、一般的に死海で採れる塩は食用としてではなく、工業用として使われています。
精製塩(一般的に売られている塩)
市販されているほとんどの塩(食塩)はこれに当たるもので、精製過程でマグネシウムやカルシウムなどを取り除くことによって、塩化ナトリウムが99%以上を占めるため、その他のミネラルはほとんど含まない。国内では精製塩の8割が工業用に使われています。
その他の塩 沖縄の塩ぬちまーす
保存方法
精製されていない自然の塩は湿気を含みやすいので、しっかりと密封できる容器で保存し、高温・多湿を避けて下さい。また時間が経ち湿気を含んでしまった場合は、フライパンでから煎りし、焼き塩にして使えます。食卓用に瓶に入れる場合は煎った米を数粒いれておくと湿気を防ぐことができます。
塩のいろいろな使い方
塩は味うけだけではなく、使い方次第でいろいろな料理に役立ちます。
洗う:魚や貝などを少量の塩をいれた水であらうと、ヌメりや汚れが落ちやすくなり、さらに殺菌効果も期待できます。
オレンジやレモンなどに付着しているワックスなども塩でこすることによってかなり落とすことができます。また皮をむいた野菜や果物を2~3%の塩水に漬けておくことで酸化(変色)を抑えることができます。
茹でる:ほうれん草や小松菜などの青菜をゆでる時に1%程度の塩を入れると鮮やかな色にゆで上がります。
だしを取る:ダシを取る時に沸騰寸前に塩をひとつまみいれることで、ダシの成分を吸着し美味しいダシを取ることができます。(最初から塩を入れるとダシの成分が出るのを抑えてしまうため、沸騰寸前の仕上げに使うのがポイントです。)
アク抜き:アク抜きの時も塩水につけると上手にアクが抜けます。